カワトンボ科の羽化殻

このページの最終更新日は2008年2月2日です.

 


近畿地方で記録のあったカワトンボ科のトンボは5種です.羽化殻の標本が少なかったので,測定値には個体差が少し影響しています.カワトンボ科の測定では全長は触角,尾鰓も含めた長さ、体長は頭部から腹端までの長さ,尾鰓の長さは側鰓の長さを測定しました.,値はすべて測定した数個体の平均値です.

これまでのカワトンボの標準和名が、新しくアサヒナカワトンボになりました.また,これまでのオオカワトンボの標準和名が、新しくニホンカワトンボになりました.写真中のニシカワトンボとカワトンボはアサヒナカワトンボです.また,オオカワトンボはニホンカワトンボです.


1  アオハダトンボ  Calopteryx japonica Selys 羽化殻の大きさ 全長47.0mm,体長26.8mm,頭幅4.5mm,尾鰓の長さ16.5mm.背棘,側棘はありません.

2  ハグロトンボ Calopteryx atrata Selys 羽化殻の大きさ 全長41.3mm,体長23.3mm,頭幅4.2mm,尾鰓の長さ17.5mm.背棘,側棘はありません.

3  ミヤマカワトンボ  Calopteryx cornelia Selys 羽化殻の大きさ 全長56.0mm,体長31.5mm,頭幅5.8mm,尾鰓の長さ17.5mm.背棘,側棘はありません.

4  アサヒナカワトンボ Mnais pruinosa Selys 羽化殻の大きさ 全長24.5mm,体長18.0mm,頭幅5.2mm,尾鰓の長さ6.0mm.背棘,側棘はありません.

5  ニホンカワトンボ Mnais costalis Selys 羽化殻の大きさ 全長28.7mm,体21.3mm,頭幅4.9mm,尾鰓の長さ6.8mm.背棘,側棘はありません.

触角の第1節 羽化殻では取り扱いにもよりますが,ほとんど触角の先端部が折れて,なくなっているものが多いと思いますが,触角の第1節はしっかりしているので残っています.これで3つのグループに分けられます.特に長いのがミヤマカワトンボ(第1節が約8mm)で,短いのが アサヒナカワトンボとニホンカワトンボです.

下唇腮のようす ミヤマカワトンボの下唇腮の中央欠刻(ちゅうおうけっこく)は大きく形に特徴があります.

下唇腮の形  アオハダトンボとハグロトンボの羽化殻はよく似ています.下唇腮の中央欠刻の大きさの比率がアオハダトンボのほうがやや小さいこと,触角の1節の長さに対する2節の長さの比がアオハダトンボのほうがハグロトンボよりやや大きいこと(数個体の平均はアオハダトンボは2節/1節=0.2 ハグロトンボは2節/1節=0.3程度)などを総合して判断してください.しかし個体差もありますので,2種の羽化時期の違い(近畿地方ではアオハダトンボは5月,ハグロトンボは6,7月が中心)と羽化殻のあった付近のその後の成虫の観察も考慮してください.