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サナエトンボ科の卵2

このページの最終更新日は2009年9月24日です.

ミヤマサナエ,メガネサナエ,ナゴヤサナエ,オオサカサナエ

近畿地方のこの4種の分布は限られています.

採卵の方法 産卵にきた♀を捕まえ, 用意しておいた容器の水に♀の腹端をつけると産卵します.産卵しない場合でも産卵弁についていた数卵ぐらいは採卵できると思います.産卵することもありますので,その場合は多数の卵が得られます.メガネサナエ属3種(メガネサナエ,ナゴヤサナエ,オオサカサナエ)の卵は水流などの圧力で卵を覆っていた粘着状物質が展開し,他のものに強力に吸着しますので,卵をスポイトなどを使って移動させようとすると,スポイトの内側に卵が吸着して離れなくなりますので注意が必要です.

サナエトンボ科は次の7ページに分けてあります. 卵,前幼虫,1齢幼虫はすべて同じ拡大率ですので,大きさを比較できます.

 

ミヤマサナエ  Anisogomphus maacki (Selys)    卵の大きさ:産卵直後0.49mm×0.31mm.孵化前0.56mm×0.39mm.卵期:最短10日.平均(半数孵化)15日.(写真 1:産卵後3日目の卵  2:産卵後7日目の卵 3:産卵後10日目の卵 4:前幼虫 5:1齢幼虫)
メガネサナエ  Stylurus oculatus (Asahina)   卵の大きさ: 産卵直後0.45mm×0.31mm.孵化前0.47mm×0.36mm.卵期:最短9日.平均(半数孵化)12日.(写真 1:産卵後0日目の卵  2:産卵後8日目の卵 3:産卵後12日目の卵 4:前幼虫 5:1齢幼虫) ♀は早朝または夕方に湖岸に飛来し,砂の上で卵を出した後,水際や波の水に産卵していました.
ナゴヤサナエ  Stylurus nagoyanus (Asahina) 卵の大きさ:産卵時0.52mm×0.36mm.孵化前0.56mm×0.45mm.卵期:最短11日.平均(半数孵化)14日.(写真1:産卵当日の卵 写真1:産卵後8日目の卵  3:産卵後12日目の卵 4:前幼虫 5:1齢幼虫) 産卵された卵が水中に入って水流などの強い力が加わることにより,卵の周りにあった粘着性のある物質(ゼリー状物質)が広がり,他のもの強く 付着します. メガネサナエ,オオサカサナエと同様に1齢幼虫の背面に黒色の特徴のある突起が見られます.

オオサカサナエ Stylurus annulatus (Djakonov) 卵の大きさ:産卵直後0.38mm×0.31mm.孵化前0.40mm×0.36mm.卵期:最短8日.平均(半数孵化)15日.(写真 1:産卵後1日目の卵  2:産卵後5日目の卵 3:産卵後8日目の卵 4:前幼虫 5:1齢幼虫)